全国に疫病にまつわる寺社仏閣はありますが、
日本で唯一巡査大明神というのが佐賀県にあります。
ご存知でしょうか。
その方は増田啓太郎さんといいます
明治28年に佐賀県の巡査に採用されました
彼は拝命早々の7月21日に
高串地区のコレラ対策に派遣されます
当時コレラが大流行していたのですが
そのころは伝染病が何によって起きるのかもわかっていなかったそうです
増田さんは高串地区につくと
必死に患者の隔離にかかり
死体を一人で消毒してわらに巻き
死体を背負って丘の上の墓地に埋葬しました
しかし三日目にして増田さん自身がコレラになってしまいました
見舞いにきた村の評議委員に増田さんはいいます
「私はもう回復の見込みはなくなりました
しかし安心してください
悪いコレラは全部私が背負っていきますから
もうすぐ皆さんは回復します
そして将来も伝染病がこの村に流行しないよう
ずっと私が護っていきます」
7月24日午後3時に増田さんは亡くなりました
それから不思議なことにコレラの猛威がぴたりと止んでしまったそうです
なんと着任してわずか3日
25歳という若さでした
その後増田さんは神社に警神増田さまとして祀られることになりますが
田舎の一漁村でただ3日働いて神様に祀られた
人物は古今に類をみないでしょう
いまでも増田神社には
全国の警察官の参拝者が絶えないそうです
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