「負けじゃないー 勝ちへの途中!」
大好きな井上雅彦氏の漫画「バガボンド」の中で、
宮本武蔵が語った言葉です。
槍で知られる宝蔵院の胤舜との戦いに敗れた武蔵が、
胤舜の師である胤栄に稽古をつけてもらっていた時に発した言葉です。
まぁ、負けず嫌いなんだな・・と思いますが、
私も心の中で何度も何度もこの言葉を発したことがありました。
私は二十七歳でお坊さんになる為に名古屋の徳源寺僧堂に掛塔しました。
掛塔というのは修行する為にそのお寺に入ることです。
禅宗の修行というのは厳しく、
残念ながら私は半年程でお寺を逃げる様にして帰ることになりました。
その時は私もずいぶん気持ちも落ち込みましたし、
ショックで一ヶ月寝込んで体がまったく動かなくなってしまった程です。
でも、その時に何度も何度も心の中でつぶやいたのがこの言葉なんですね。
実際は「勝ちの続きだ、勝ちの続きだ。」とつぶやいていました。
それから私は鎌倉の建長寺僧堂に掛塔しました。
やっぱり厳しく何度も心折れそうになりましたが、
無事に三年半を過ごす事ができました。
そして今があります。
人生一度や二度は挫折することはありますし、
負けや撤退したかに見える事もあると思います。
でもですね、
負けてもいいんだと私は思います。
また立ち上がってくるのならば。
今の人は逃げるということができない様です。
幼稚園、小学校、中学校、高校、大学と発展的に進んでいく事しか知らないので、
撤退したり、止まったりすることに慣れていないのです。
でも、信長だって家康だって負けたと思ったら必死で逃げ帰っています。
逃げるのは恥だからと戦って討ち死にしていたら、
二人ともそこで終わっていたでしょう。
私も挫折や困難は何度も経験してきましたが、
それが今では財産になっています。
なぜなら人の悩みを聞く事ができるし、ブログのネタにもなる訳です(笑)。
逃げることも人生必要な時もある。
その時に心の中で、
「負けじゃねぇ。勝ちの途中だ!」とつぶやてい欲しいと思います。
娘から ブロク゜ 新しくしたみたいだから 読者になってあげてとすすめられました。
読ませていただいて とても素敵なお坊さまだと感じました。
勝ちの続きだ 勝ちの続きだとつぶやき続け 新しいチャレンジにつなげた若きお坊様。
そして建長寺に導かれた・・・
NHKのこころのの時代という番組で掛塔されたお坊さんのお話がありました。
やはり何度も家に帰ろうかと思ったそうです、
お父さんに決意を表明したことを思い出しがんばったそうです。
放送されたなかではひとの悩みをともにしてくださるとてもりっぱなお坊さんになられていました。
苦しみを味わっていることは貴重な体験となるのですね。
この世は思い通りにならないことが多いですしね。
これからもこのコーナー楽しみしてます。
お世話になっております!!
そういって頂けるとすごくありがたいです。
実際は恥をさらす様で不安でしたが、
自分の弱さやいたらなさもさらけ出さなければいけない段階に来たのかなと思います。
まだまだ慣れませんが・・・。
寒さも本格的になる頃、ご自愛くださいませ。