輪廻は苦しみか?

仏教の目的とは何かと問うならば、
輪廻から解脱して涅槃に入ることを目的としていると言えましょう。

輪廻というのは、
私達は生まれ変わり死に変りして尽きることがない様をいいます。
六道輪廻といって、
地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天
という世界を私達は生まれ変わり、死に変りをしています。
この六道には全て苦しみというものがあります。
私達の住む人間界にも苦しみがあるというのは否定できないと思います。
その六道から開放される為に、
厳しい修行をお坊さんはしていると言えます。

仏教は無霊魂説という話がありますが、
輪廻しているのならば死後も何らかの主体はあるはずです。
普通に経典を素直に読み進めるならば、無霊魂というのは極端な解釈であると私は感じます。
その辺りは説明が長くなるのですが、また書いてみたいと思います。

ここで疑問があります。
輪廻をしているということは死んでも続きがあるということです。
普通に考えれば、なんて幸せなんだろうと思いませんでしょうか?
だって、死んでもまた生まれ変わることができるのです。
もちろん、地獄、餓鬼、畜生に生まれ変わるならば苦しいと思いますが、
また人間界に生まれ変わりたいと思っている人は多いと思います。
その人間界も苦しみの世界なのですが・・・。

でも私は思うのです。
私達は苦しみが現にある世界に生きていることは間違いないことですが、
それなりに幸せもあった人生であったのではないかと。
私達すべての人がいきなり悟りを開き、解脱できる訳ではありません。
それでも死の間際に、
「あぁ、なんて幸せな一生だったのだろう」
と思うことは可能だと思います。
苦しみも時間がたてば捉え方も変わり、
いろんなことを自分に教えてくれたんだなぁと感じることがあります。

私達はまだまだ輪廻の旅人です。
旅は楽なものではありません。
足が痛み、疲れ、道に迷うこともあるでしょう。
でも旅をしていれば道端の美しい花に気がつくこともあります。
同じように旅する仲間と出会うこともあるでしょう。
そうであるならばこの道中を楽しんで生きていきたいものだと思います。

grief care

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