太子十九歳二月八日王宮を出で、
檀特山に至る。
難行苦行十二年を経て三十歳マガダ国菩提樹下に於いて
十二月八日明星出る時
廓然として大悟を示し正覚を成ず。
十九歳で王宮を出たとありますが、
29歳というのが一般的だと思います。
檀特山というのは北インド、今のアフガニスタンあたりの山です。
そこでアーラーラ・カーラーマに釋迦は師事したと言われています。
この方は空無辺処という教えを広めていたといいます。
どういう教えかというと簡単にはちょっと言えないのですが、
無辺の空を観じる三昧の境地らしいです。
お釈迦様は彼の下で修行してまもなくこの悟りを得ますが、
これは真の悟りではないとしてまた修行の旅にでます。
う〜ん、この空無辺処の教えと同じような悟りを釈迦の悟りと考えている人が、
結構多い気がしますがどうでしょうか?
“空”といった時にだいたいこういった境地を思い浮かべるのではないかと思います。
けれども釈迦の悟りには段階があって、
これで悟ったと思っていたらまだまだ先があるんですね。
この絵はお釈迦様が悟りを開いて、
山から降りてこられた時の絵だと言われています。
髭も爪も伸びっぱなしのところが、
厳しい修行をしてきたことを物語っています。
お釈迦様が悟りを開いたのは12月8日と言われており、
この日を成道会として出山佛の絵を飾って法要をします。
法蔵寺では旧暦を使うので1月8日ですね。
お寺にいらっしゃった檀家さんには建長汁を振る舞います。
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