戒名

戒名は仏弟子となった人に導師から授けられる名前です。
亡くなった人に戒名をつけるのは、
仏弟子となって死後の導きを正しく受けたいという考えによります。

戒名については宗派や地域、お坊さんによっても多少の付け方の差がありますので、
詳しく書くことはしません。
戒名の付け方、お布施のことなど知りたいという人は多いと思いますが、
それは他の葬儀社さんなどのHPを見て頂ければ結構です。

ただ、一つだけ大切なことをお伝えさせて頂きます。

戒名を授かった人はこれから修行に励み徳を積むことが期待されています。
ですので、まだ何の徳も積んでいないのに、
院号などの高い戒名を授かったら死後により良い世界に帰れるかといったら、
残念ながらそうではないのです。
あくまでも本人のこれまでの徳行と現在の心境が死後の世界を分かちます。
あの世の閻魔大王の前にいって、
私は〇〇院〇〇大居士であるなどと威張って言ってみても、
その罪が軽くなることはないのです。
戒名は戒とありますように、
仏弟子としての戒を授かった人に与えられる名前です。
ですので戒名を授かったならば、
これからは気持ちを新たに信心深く、
悪を避け善を取っていこうと決意することが大切です。
そうであるならば戒名を受けたことは十分な徳として戻ってくるでしょう。
そうではなく戒名を受けたら天国が近くなるとか思ったりしたならば、
これはキリスト教でいう免罪符と同じになってしまいます。
免罪符については話がそれるのでここでは書きませんが、
少なくとも心が何より大切なのです。

戒名に意味を見出すなら亡き人の徳を偲ぶということはあると思います。
ただし、葬儀はあくまでも亡き人に戒を授けて仏弟子となって頂き、あの世へと送り出す式です。
心無くして入れ物だけ立派にしても救われることはないのです。



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