われわれは、文学作品であり、絵画であれ、音楽であれ、「芸術」といわれる分野のものは、インスピレーションによってできあがると思いがちである。もちろんインスピレーションがなくて芸術作品が生まれるわけではないが、「作品」と名のつくものは、その大部分は機会的(メカニカル)な作業であることを悟らない人は、知的生産とは無縁にとどまるであろう。
続 知的生活の方法 渡部昇一著
ブログを毎日書いて続けていくことはとても大変なことです。
書く為のネタがすぐに尽きてしまうからです。
インスピレーションというのはそんなに簡単に降りるものではありません。
巫女が雨乞いをするが如く、
必死の祈りと時間、労力をついやしてやっと降りるのがインスピレーションだからです。
けれども、
そんなことをやっていたら毎日ブログなんて書けるわけがありません。
大切なのは、
まず机に座って、
ブログを編集する為のHPを開けて、
何かしら書き始めることです。
そうすると、
最初は書くことなんてなかったにも関わらず、
自然とインスピレーションが湧き、
何かしか書くネタが浮かぶものなのです。
このことを渡部昇一氏は”インスピレーションは汗と共に流れる”と表現しています。
ぼ〜っとしていてインスピレーションが湧くことは実は少ないと思います。
なので、
ブログを書いたり、芸術をしたりする仕事も、
まるで農夫のように毎日毎日ルーティンとして黙々と仕事をすることが大切です。
決して何か派手で特別な体験をもとにインスピレーションが生まれるわけでないのです。
夏目漱石が自分の仕事の仕方について書いたものに、
“僕は相変わらず『明暗』を午前に書いています。心持ちは苦痛、快楽、機会的、この三つをかねています…”
と書いているそうです。
仕事というのはどんなものであっても、
好きとか嫌いとか、
元気があるとか疲れたとか、
感興が湧くとか湧かないとか、
そんなことに一切関係なく、
まるで機械の如く、
仕事をするべき時間になったら仕事をしなければいけないと、私も自分に言い聞かせています。
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